スミの4枚目のアルバムです。それまでのアルバムは、わりとスミらしいカラーにまとめられて
いたものが、ここで、さまざまなジャンルの音楽にチャレンジしています。
スミ自身の言葉を借りるなら、軽いロックンロールっぽいもの、1930年代風の曲、それに
カレッジフォーク・・・。
まだまだ自分を確立出来ていなかったスミ。さまざまな音楽にチャレンジしたというよりは、影響
を受けまくっていたというべき状況ではありましたが、「シンガー」たらんとするスミの心意気を、
はっきりと感じたものです。

虹 Part I 山県すみ子/山県すみ子/所太郎・小山内たけとも
雨上がりの空。そこに見た虹。それがスミの心にふれたとき、歌が出来ました。
スミの詩が先にあって、本アルバムの構成を担当した所太郎氏との競作という事で知られる
作品ですが、このPart Iはスミ自身の作曲です。
オルゴールの旋律で始まる歌は、可愛らしく仕上がっています。いかにもスミらしい、郷愁を
さそうメロディです。

帰り道 山県すみ子/山県すみ子/小山内たけとも
これも、幼い日の追憶を辿った、とてもスミらしい作品。なんでもない日常を淡々と歌って
いますが、エンディングの
 ♪私 いつも倖せ 
 きょうも 帰る家あるから
という歌詞。
この頃、スミの実家が全焼するという悲しい事件があったことに思い至るとき、複雑な感慨を
抱かずにはいられません。

スケッチ 三森たかし/山県すみ子/瀬尾一三
今までのスミにはなかった、メロディー・ラインですね。まとまりの良さ、というものは ありませんが。

白いノート 三森たかし/山県すみ子/小山内たけとも
この歌のキーワードは「白」と「青」。白いノートと青いインクは、 哀しみを綴るものでしかない。
詩は三森たかし氏ですが、これほど哀しいメロディーがあったでしょうか。

ブルー・ムーン 所太郎/山県すみ子/瀬尾一三
このホームページのタイトルになっている曲です。この頃のスミの 作品としては最高の仕上り
ではないでしょうか。
とにかく楽しい!ちょっぴり背伸びしちゃってさ。
 ♪聞かせてほしいの おとぎ話しを
というフレーズに、「スミが歌うとホントにおとぎ話しにしか聞こえねーぞ」とツッコミが入った
というのは、あまりにも有名なエピソードですね。
それにしも、この作品の元ネタ、菅原都々子の「青い月夜の散歩道」だって事、 気付いてます?
あなた。
  ♪月がとっても青いから〜 遠回りして 帰ろ〜う

思い出坂 所太郎/山県すみ子/所太郎・瀬尾一三
これも詩は所太郎氏のものなんですが、他の人の詩に曲を付けたほうが、 スミの才能は充分に
発揮されるような・・・

ホリディ 山県すみ子/山県すみ子/所太郎
森山良子の「遠い遠いあの野原」じゃないけど、抑えた低い歌声が 印象的です。
だんだんと、大人の世界に近付いていくんだね。

白いピアノ 高桐誰詩/山県すみ子/瀬尾一三
この曲も、その成立において実家の火災との関係が言われているものです。
「喪失」という言葉を思い出してしまいます。いずれにせよ、住み慣れた我が家を、そして
幼い日からの「思い出」を永遠に喪ったという事実は、19才の少女を打ちのめすには
充分過ぎる試練だった筈です。しかし、スミにはそれを癒してくれるピアノと歌がありました。
そしてスミは今も、音楽とともに生きています。

紙芝居 山県すみ子/山県すみ子/小山内たけとも
幼い日の日常の追憶の一コマ。紙芝居屋さんて、今は見ないけど僕らの 小さい頃は胸をワクワク
させて見入ったものです。本当にスミらしい、スミの歌です。

春動(あしおと) 山県すみ子/所太郎/瀬尾一三
朝が来ない夜はない。春にならない冬はない・・・。そう、春になれば 微笑もうかぶでしょう。
空へ飛び立つ心で・・・。

虹 Part II 山県すみ子/所太郎/瀬尾一三・所太郎
所太郎さんの作曲。とてもステキなメロディーなんですが、「男の歌」に なってますね・・・。
スミのPart Iがなければ、そんな事思いもしなかっただろうに。

おまけ
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